発生する方へ

遺言書の作成

遺言は、相続における被相続人の最終的な意思を確認する重要な手段であり、死亡後の法律関係を決定します。民法上では、法定相続人に優先し、その意思が確実に実行されるように定められています。法律にしたがってきちんと作成しないと、せっかくの遺言も無効となってしまいます。遺言書を作成する前には、作成を依頼するしないにかかわらず、ぜひご相談ください。

遺言書作成のメリット

遺言書を作成することのメリットは大きく分けて2つあります。

  1. 親族間での争いが生じにくくなる
    はじめにふれた通り、原則として遺言書の内容どおり遺産を分配することが定められているからです。
  2. 自分の思い通りに財産を分配することができる
    言い換えると、遺言書がないと、民法で定められた法定相続分にしたがって遺産が分配されますので、被相続人が渡したくないと思っていた人にまで、財産が渡ってしまうことになります。

遺言書作成のポイント

遺言は、一生懸命働いて築き上げてきた財産を円滑に相続するための最善の方法です。
大切にしてきた家族への最後の仕事といえます。

遺言においては、遺言者の真意が正確に伝えられることと、相続人の間のトラブルを避けることが最も重要です。そのため、種類・様式・書き方などは民法において厳格に規定されています。法律どおりにきちんと作成しなければ、せっかく書いた遺言書も無効となってしまいます。
またルールはしっかり守られていても内容が曖昧だったり、色々な意味に解釈できてしまったりする場合には争いの原因につながります。

遺言というと「縁起でもない」といったイメージを持たれる方がまだ多いかもしれませんが、遺言書は財産を分けるためだけに書くものではありません。自分の「想いを伝える」ご家族への最後の手紙という意味合いもあります。残された相続人の気持ちに充分配慮した言葉が残されていれば、必すしも満足でなくても相続による争いが防げるのではないでしょうか。

家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割の争いの3分の2は遺言を書いておけば防げたものであると言われています。
財産を持つ者にとっては、しっかりとした遺言書を残すことは義務といっても過言ではありません。

遺言書の種類とおもな特徴

遺言書は大きく分けて、普通方式と特別方式の2つがあります。
普通方式による遺言には次の3種類の方法があります。若干費用がかかりますが、最も安全で確実な方法は公正証書遺言です。手続きや費用については、ぜひご相談ください。

種類 自筆証書遺言 公証証書遺言 秘密証書遺言
作成方法 遺言者が全文、日付、氏名を自書し押印(認印可だが実印が望ましい)。ワープロ、テープは不可。
日付は年月日まで記入。
遺言者が口述、公証人が筆記。
印鑑証明書・身元確認の資料・相続人等の戸籍謄本、登記簿謄本などの書類が必要。
自筆証書遺言と同様に作成し、署名印と同じ印で封印。住所・氏名と本人のものに違いない旨の宣誓。
公証人が日付と本人の遺言であることの確認を記載する。代筆、ワープロ可。
場所 自由 公証役場 公証役場
証人 不要 2人以上 2人以上
署名捺印 本人 本人、公証人、証人 本人、公証人、証人
家庭裁判所の検認 必要 不要 必要
メリット
  • 作成が簡単で費用がかからない。
  • 遺言内容や遺言の存在を秘密にできる。
  • 改ざん、紛失のおそれがない。
  • 証拠能力が高く、無効になるおそれがない。
  • 検認手続きが不要
  • 改ざんのおそれがない。
  • 遺言内容が秘密にできる。
  • 遺言の存在は公証されているので偽造の恐れが少ない。
デメリット
  • 改ざん、紛失のおそれがある。
  • 様式の不備で無効になるおそれがある。
  • 内容が不完全なことにより紛争になるおそれがある。
  • 検認手続きが必要。
  • 手続きが繁雑。
  • 公証人の手数料がかかる。
  • 遺言の存在と内容を秘密にできない。
  • 手続きが繁雑。
  • 公証人の手数料がかかる。
  • 遺言の内容は公証されていないので紛争になるおそれがある。
  • 検認手続きが必要。

遺言書の検認手続きとは

相続人等関係者が、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に検認の申し立てをし、家庭裁判所が遺言書の形式・状態を調査、確認する手続きです。検認は、遺言者の遺言であることを確認し、証拠として保全することを目的とする手続きであって、遺言書の有効無効を判断するものではありません。

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